韓国与党院内代表「民主党と中国による福島処理水に対する共同対応、ばかげている」
2023/06/09 13:40入力
韓国与党「国民の力」のユン・ジェオク(尹在玉)院内代表は9日、野党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)代表が中国大使に会い日本の福島原発の処理水放流に対する共同対応を議論したことについて、「ばかげた議論」と一蹴した。
尹院内代表はきょう午前、国会で開かれた党の院内対策会議で、「中国にある55の原発の大部分はソヘ(西海、黄海)に接する中国東側の沿岸に集中しており、(これらの原発での)トリチウム(三重水素)の量は福島処理水の50倍に達するという」とし、「民主党は日本より先に中国に対策を要求すべき」と主張した。
また、「福島処理水の放流に対する国民的な懸念は当然だが、民主党と左派陣営は国民的懸念を悪用し、あらゆる怪談とフェイクニュースを拡散している」とし、「民主党が怪談とフェイクニュースを拡散し、中国大使まで引き込んでショーを見せるのは、『現金入り封筒疑惑』、『コイン疑惑』から国民の視線をそらそうとする政略」と批判した。
尹院内代表は、「民主党の無責任な扇動政治と恐怖マーケティングに水産業界はすでに被害を受けている。天日塩の価格が2か月で40%上昇し、買い占め現象も起きている」とし、「狂牛病怪談」、「サード(THAAD)怪談」に言及し「政治的・社会的混乱の費用は計り知れない」と懸念した。
そして、「政府は福島付近の水産物を輸入しないという方針を守り、水産物の放射能検疫もより徹底して行っていく」とし、「国際原子力機関(IAEA)の結果報告書で放流に問題があるならば当然、放流に反対するつもりで、わが研究陣の調査結果でも問題点が発見されれば日本側に追加の安全措置を要求し、その後も放流水の汚染濃度が日本が公言したものと異なることが確認される場合には放流の中止を直ちに要求する」と強調した。
尹院内代表は、「政府の方針が確固としているだけに、わが国会がすべきことは怪談とフェイクニュースを除去し科学的な真実だけを見極め、より正確な対策を立てて国民を安心させること」と述べた。