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尹大統領が帰国の途に 韓日関係正常化へ前進=日本の「呼応不足」に批判も

2023/03/17 19:49入力

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【東京聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は17日、1泊2日の訪日日程を終えて羽田空港から大統領専用機で帰国の途に就いた。

 韓日両国は尹大統領の訪日を機に、12年ぶりとなる首脳の「シャトル外交」再開、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)や対韓輸出規制を巡るあつれきの解消に合意し、関係正常化の段階に入ったと評価される。

 ただ、今回の訪日で改めて確認された両国間のリスクや尹政権の対日外交に対する韓国内の批判的な世論など、課題も少なくないとの指摘も出ている。

 尹大統領は16日、東京の首相官邸で岸田文雄首相と計84分間にわたり少人数・拡大首脳会談を行い、両国の懸案について集中的に議論した。両首脳は会談後の共同記者会見で「未来」と「協力強化」について共通の認識を示した。2011年以降、12年間途絶えていたシャトル外交の再開に合意したことが主な成果に挙げられる。岸田首相が答礼として訪韓することも検討すると明らかにし、年内の訪韓も予想される。

 また、両首脳は不安定な地位にあったGSOMIAの完全な正常化にも合意。韓日安保対話の早期再開、経済安保協議体の発足など意思疎通の窓口も拡大することで一致した。韓日首脳会談に合わせ、日本政府は半導体材料3品目の輸出規制を解除し、韓国も世界貿易機関(WTO)への提訴を取り下げることを決めた。

 徴用被害者への賠償問題の解決策を巡り、韓国の全国経済人連合会(全経連)と日本の経団連は「韓日・日韓未来パートナーシップ基金」を創設して両国交流を支援する計画を発表した。

 尹大統領は、岸田首相との夕食会で飲食店をはしごして積極的にコミュニケーションを図った。訪日に同行した尹大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏も岸田首相夫人の裕子氏と和菓子作り体験などで交流を深めた。

 訪日2日目も、尹大統領は日韓議員連盟の額賀福志郎会長や次期会長の菅義偉前首相、日韓親善協会中央会会長の河村建夫・元官房長官、日韓協力委員会会長を務める自民党の麻生太郎副総裁、立憲民主党の泉健太代表など政界の要人と会い、韓日関係の発展策を巡って意見を交わした。

 両国の財界関係者が参加した「韓日ビジネスラウンドテーブル」にも出席し、韓日経済協力のビジョンについて議論した。

 慶応大で韓日の若者を対象に講演も行い、未来志向的な韓日関係を強調した。

 一方、韓国国内では今回の会談の糸口となった徴用問題の解決策に対し、日本側が「誠意ある呼応」を行わなかったとする指摘が少なくない。岸田首相も共同記者会見で徴用問題について直接謝罪したり、新たな認識を示したりすることはなかった。尹大統領が韓国国内の批判を押し切って「徴用問題の独自解決」という決断を下したにもかかわらず、これに呼応する姿を見せなかったといえる。

 尹大統領が記者会見で、日本企業の賠償を肩代わりする韓国の財団が企業側に支払いを求める求償権を行使することは「想定していない」と述べたことについても批判が出ている。

 岸田首相が尹大統領との会談で慰安婦合意の履行や独島の領有権問題に言及したという日本メディアの報道も相次いだが、大統領室の報道官室は17日、韓日首脳会談で慰安婦問題や独島問題が「議論されたことはない」と否定した。







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