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韓国の窃盗犯が盗んで持ち込んだ「金銅観音菩薩坐像」…所有権は日本に

2023/02/02 10:55入力

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窃盗犯によって日本から韓国に持ち込まれた高麗時代の金銅観音菩薩坐像(仏像)に対する所有権訴訟控訴審で、裁判所が日本に仏像を返還すべきとの判決を下した。

 テジョン(大田)高裁は1日、ソサン(瑞山)プソクサ(浮石寺)が国(韓国)を相手に提起した仏像引き渡し請求控訴審で、一審判決を覆して原告の請求を棄却した。

 裁判部は「1330年、ソジュ(瑞州、瑞山の高麗時代の地名)にある浮石寺がこの事件の仏像を製作した事実関係は認められるが、倭寇が略奪して日本に違法に搬出したとみるほどの証拠もある」としながらも「当時の浮石寺が、現在の浮石寺と同じ宗教団体という立証がなされておらず、所有権を認めることは難しい」と判断した。

 続けて「1527年、朝鮮から仏像を譲り受けたという日本の観音寺側の主張もやはり確認が難しいが、1953年から仏像が盗まれる前の2012年までの60年間、平穏・公然と占有してきた事実が認められる」とし「すでに取得時効(20年)が完成しただけに所有権が認められる」と強調した。

 裁判部は「ただし、民事訴訟は単に所有権の帰属を判断するだけであり、最終的に文化財返還問題は政治外交領域の問題であり、ユネスコ協約や国際法に基づいて決定しなければならない」と述べた。

 裁判が終わった後、浮石寺の元住職であるウォヌ僧侶は「残念な判決」とし「特に、過去の浮石寺と現在の浮石寺間の同一性を否定したことは認められない」と述べた。続けて「最高裁に上告する予定であり、必要ならば浮石寺発掘作業も進行する」と明らかにした。

 原告側のキム・ビョング弁護士も「訴訟期間、浮石寺の同一性を立証するために数多くの資料を提出し、瑞山市で指標調査までしたが、同じ浮石寺ではないという裁判所の結論は認められない」と強調した。

 一方、この仏像は高さ50.5センチ、重さ38.キログラムで、現在は大田国立文化財研究所の収蔵庫に保管されている。これに対する所有権争いは2012年10月、韓国人窃盗犯が長崎県対馬の観音寺から仏像を盗んで韓国に持ち込んだことから始まった。

 当時、瑞山浮石寺は「瑞州にある寺院に奉安しようとこの仏像を製作した」という仏像結縁文を根拠に「倭寇に略奪された仏像であるだけに現所有者である浮石寺に返さなければならない」と主張し、2016年民事訴訟を提起した。日本の観音寺側は仏像を盗まれた事実が明白なだけに、日本に返してほしいと要求した。

 一審は2017年、色々な証拠を土台に「仏像が浮石寺所有と十分に推定できる。過去に正常な方法ではなく、盗難や略奪などで日本に運ばれ奉安されていたと見なければならない」と浮石寺側の手を取った。

 すると、国の代理で訴訟を引き受けた検察が「仏像と結縁文の真偽を明確にしなければならない」として控訴し、6年ぶりに控訴審が開かれた。




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