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<WK寄稿>「割る」と「混ぜる」でみる日韓-1

2022/10/26 19:56入力

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相変わらず嫌韓、反日と日韓両国の政治関係、感情がよくありませんが、よ~く考えてみたら世界広しと言えど、これほど似ている民族はいません。

 まず顔かたちや体格。欧米人が見たら見分けがつきません。それほど良く似ています。日韓の映画やドラマを見ていて感じた事がありませんか?Kドラマ(韓国ドラマ)を見てて、あれ!? !日本の誰かに似てると感じたことが一度や二度あったのではないでしょうか?

 考え方や宗教でもお互い仏教がベースで道徳も儒教の教えが浸透している面でも共通しています。漢字を使うのも、書いたり話す順序も英語や中国語と違い動詞が前方に来ることはありません。米を食べ箸を使ったりするなど共通点はいくらでもあります。

 問題は大きく分けてみるとそうですが細部に入ると両国の間に微妙に違いがありそれぞれの立場で物を考え行動すると思わぬ誤解を生み互いに心証を悪くします。

 今度のニューヨーク(9月21日)での日韓の首脳会談の発表の行き違いでぎくしゃくした事もその一例かと。多分、日本は実務者協議で首脳会談開催を前向きに検討し自民党内の有力者に根回しした後に発表する手順だったと思います。それを韓国側は功を焦り前向きに検討しているので合意したも同然だから即発表してしまったはずです。

 「根回し」と「即断」の違い。このように似てるが故の小さな行き違いが誤解を生み雪だるまのように次第に大きくなり相互不信に陥らせます。ですから似ていても違いがあることを見極めて一つ一つ積み上げることが嫌韓、反日からの脱却につながります。

 

 日常生活や周りを見渡すと“似て非なるもの”が沢山あります。

 簡単で手軽に早く食べられる“のり巻き”。おそらく日本よりも韓国の方が人気があるようです。韓国では街のあちこちに「海苔巻き&ラーメン」店があります(ラーメンと言っても日本のラーメンと違いインスタントラーメンを調理して出します)。

 この店で出す“のり巻き”が日本と違います。日本の海苔巻きは太巻きや恵方巻は別にして基本的には具が1~2ですよね。かんぴよう、きゅうり、マグロ(鉄火巻き)、納豆、玉子等素材そのものを味わうのが原則ですが、韓国では5~7種類の具が入ってます。ひき肉、キュウリ、玉子、カニの身、キムチ、たくあん、ニンジン、しそ、ハム、ごぼう、ほうれんそうなど数えきれません。

 以上の具を好みに合わせ混ぜてゴマ油をぬって作ります。中にはマヨネーズをそえることもあります。ハム、牛肉やマヨネーズは寿司の一種と考える日本の人の情緒に合いませんが、韓国ではおいしければ何でもありの世界です。

 また漬物でも日本は大根、キュウリ、ナスなど一つの素材をそれぞれに漬け込みますが、韓国ではキムチを見てもわかるように白菜や大根、キュウリという素材に唐辛子、アミの塩辛などいろんな材料をを混ぜて作ります。

 このように混ぜるのが韓国人の情緒に合っているようで、その代表的料理が“ビビンバ”であり、亜流ですが日本で流行っているハムやスパム、豚肉など国籍不明のごった煮鍋「ブデチゲ」も“混ぜる”の発想で戦後生まれました。しかし日本では寿司に見られるように混ぜるよりもネタ一つ一つの素材を味わう食べ方をします。

 

 料理だけでなく食べ方も日本のようにそれぞれきちんと人数分わける(割る)のでなく、みんなでデンジャンチゲやキムチチゲなど一緒に鍋をつつきます。もちろん、昔は取り皿もありませんでしたので、きれい好きな日本の人は不潔感をもったでしょうが、そんなことより一緒に情を分かち合いワイワイ食べるのが韓国人の情緒です。(昭和の半ば頃までは日本にもあったはずです)

 

 食事に関して日本に有って韓国に無いものが二つあります。一つは「お茶碗」、二つ目が「一人前」。

 韓国ではごはんを「お茶碗」よりも少し大きめのステンレス製の器で出します。日本では茶碗によそい少なければおかわりするようにし、ご飯を残さないのがマナーとされてますが、韓国では食べ残しても日本ほど気にしません。むしろ残したことで満腹したと解釈します。このように日本は韓国より食事の習慣にもきちんと分相応に“割る”こだわりがうかがえます。

 

 次に「一人前」。

 もちろん韓国にも「一人分」に値する「イルインブン」はありますがこの言葉は単に人数を表します。日本語の「一人前」は一人分という意味と“一人の人間として評価に値する、技量が一定水準に達した人”を表し社会が認める肯定的単語としても使ってる点です。つまり食べる時も暗に与えられた一人前を残さずきちっと平らげることを意味します。

 韓国では食事をきれいに食べきることを良しとしない風習があります。食べきれないほどたくさんの料理を出して、お客が残してこそもてなした側では満足し、日本のマナーのようにお客が残さず食べきると量(誠意)が足りなかったかと不安がります。

 ですから日本育ちの私は招かれた家や食堂で出された食事を常に「きれいに食べきるか、残すか」で悩みます。ハムレットではありませんが、それが問題です^^;

 <蛇足>

 最近韓国でも若者や女性を中心に食べ残したものをタッパーウェア等に詰めたり、店で包装してもらって持ち帰るケースが増えています。

※権鎔大(ゴン・ヨンデ)韓日気質比較研究会代表の寄稿。ソウル大学史学科卒業、同新聞大学院修了。大韓航空訓練センター勤務。アシアナ航空の日本責任者・中国責任者として勤務。「あなたは本当に『韓国』を知っている?」の著者。





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