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生死を分けた「2.5秒」…「警護は犯人よりも先に、安倍元首相に向かうべき」=韓国報道

2022/07/26 17:45入力

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選挙の遊説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の事件をきっかけに、日本の警護体系の不徹底なレベルが明らかになった。事件当時の警察による警護問題を批判する声が、日本の内外から出ている。

安倍元首相は在任中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領やトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領など数十年間続いている長期独裁者たちとともに、世界で最もしっかりとした警護を受けている指導者であった。しかし元首相の立場になった後、40代の無職の男の手製銃により67歳でこの世を去ることになった。

26日、NHKなどの日本メディアによると、警察庁は奈良県警の警護に問題がなかったかなど調査を進めている。警護の対策づくりから人員配置・警護の手続きなど現場の対応方式を調べた後、8月中に調査結果を発表する計画である。

米国の民間軍需企業で対人警護と対テロ訓練を受けた日本戦略研究フォーラムの丸谷元人委員は、ビジネス系オンラインメディア“JBpress”に掲載された寄稿文を通じて、演説場所の選定からSPの配置構図・SPの遅い対応の問題点まで一つ一つ指摘した。

まず「ガードレール」である。安倍元首相は四方がガードレールに囲まれた約50平方メートルの広さに、360度開かれた空間で数十センチの高さの演説台の上で演説した。ガードレールは爆発物などテロ発生時、迅速な退避を困難にする障害物として、ガードレールのある場所は演説場には不適切だという分析である。

安倍元首相のすぐ後ろにSPが1人も配置されていなかったという点も、大きな問題だと指摘した。SPは警護対象者を手を広げればつかむことのできる距離に立っていてこそ、襲撃された時、警護対象者の体をすばやく隠し、刃物や銃弾を代わりに受けることができるのである。

当時の現場にはガードレールの内側にSP1人と警察官4人・外側に警察官1人など、警護の人員は計5人配置されていたが、SPは安倍元首相の左後ろ側に距離をとって立っていた。その結果、安倍元首相のすぐ後ろは開かれた構造になっていたため、銃撃犯にすっかり露出されていた。

また、SPの遅い対応も問題視された。丸谷委員は「犯人は初弾を外していて、2発目を発射するまでに2.5秒ほどの間隔があった。プロの警護要員なら、次弾発射まで1~2秒も時間があれば様々なことができたはずだ」とし「大声を上げて犯人に飛びかかったり、その射線を遮るだけでも犯人の手元を狂わせるだけの心理的効果はあるはずだったが、SPたちは全く動かなかった。この反応の鈍さは弁護の余地がないほどひどいものである」と批判した。

ロイター通信は「安倍元首相の被弾の映像を警護の専門家8人に検討してもらった結果、最初の発砲と次の発砲の間の2.5秒に、SPたちが安倍元首相を射線から移動させていれば、生命を救うことができていた」と報道した。

ジョー・バイデン米大統領が選挙候補当時、警護を担当していたグローバルスレット・ソリューションの代表は「警護した警察は、銃撃犯が(1次発砲後)首相の後ろのほうから非常に注意深く歩いていることを気づかなければならず、介入しなければならなかった」と断言した。

日本大学危機管理学部の福田充教授は、1次発砲後、警察2人が犯人に向かった点について「一部の警護が安倍元首相を保護するために動かず、銃撃犯を追いかけたことは『誤った対応』だった」と指摘した。




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