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金正恩氏「代理人ポスト」の情報なし 韓国政府の北朝鮮人名録に記載せず

2021/12/07 16:04入力

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【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は7日、昨年4月から今年9月にかけて確認された事項などを反映した2021年版の北朝鮮の機関別人名録と主要人物情報を発刊した。北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の「代理人」ポストとして新設した「第1書記」については、誰が任命されたのかが確認できておらず、その役職も記載しなかった。

 北朝鮮は今年1月の朝鮮労働党の第8回党大会で党規約を改正して「総書記の代理人」である第1書記のポストを新設し、その選出権限を党中央委員会総会に置いた。だが、第1書記に関してはまだ何の情報も公表されていない。第1書記が金正恩氏の代理人を務めるには誰が就いているのかを公表するのが自然なため、まだ人選が行われていない可能性が高そうだ。

 統一部の当局者は「誰が第1書記に任命されたのか判別できていないため、今回は記載しなかった。第1書記というポストの新設そのものについて政府が異なる判断をしているわけではない」と説明した。

 統一部はこのほか、北朝鮮の国政運営の中枢で権力の象徴でもある党政治局常務委員会について、党、軍、政界の要人を組み入れ、常務委員構成の代表性を強化したと紹介した。

 従来の政治局常務委員は金正恩氏、崔竜海(チェ・リョンヘ)氏(最高人民会議常任委員長)、朴奉珠(パク・ボンジュ)氏(元首相)の3人体制だったが、現在は金正恩氏、崔竜海氏、趙甬元(チョ・ヨンウォン)氏(党組織書記)、金徳訓(キム・ドクフン)氏(現首相)、朴正天(パク・ジョンチョン)氏(党書記、軍・軍需担当)の5人に拡大され、国会に相当する最高人民会議から内閣、軍の要人までをそろえた。

 当局者は「北は党の地位を強化し、党による指導と統制を強める方向で全般的な権力構造と統治機関を整備した」と説明し、「そうした努力によって党を中心に金正恩委員長の支配体制を安定させ、掌握力を高めてきた」と指摘した。

 こうした方向性は、党の専門部署の再編にも表れている。専門部署の数は従来と同じく22と推定されるが、「軍政指導部」や「規律調査部」など、軍や内閣に対する党の指導を強化するための部署が数多く新設された。

 また、第8回党大会で大幅な党人事が断行され、国家の重要政策を決める国務委員会の構成もかなり変わった。国務委員は3人のみ再任され、8人が交代。金正恩氏の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長ら7人が新たに入った。同委員会の構成員は従前より委員が1人減り、現在は13人となっている。

 当局者は北朝鮮の人事動向について「分野ごとに年齢や専門性を考慮した抜てき人事が行われ、それによって分野ごとの世代交代が起きた」としたほか、「人事を一種の賞罰システムとして活用する傾向もみられた」と説明した。





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